乳腺外来

乳がんは、乳房のなかで、母乳をつくる小葉組織や、母乳を乳首まで運ぶ乳管組織から発生する悪性腫瘍です。乳がんの発生率は、日本人女性において、がん発生率の第1位で、今、乳がんになる方は増え続けています。米国では8人に1人が乳がんにかかると考えられており、日本でも生活スタイルの変化に伴い急激に上昇し、約12人に1人が乳がんになると言われています。

乳がん早期発見時の5年生存率は約90％、発見が遅れると5年生存率は約10％となってしまいます。しかし、早期発見し、正しい治療を受けることができれば治る可能性の高い病気です。 そのためには定期的な検診の継続と、自己検診です。そして、自分を大切に思う気持ちが必要です。少しでも気になる症状があれば、まずは受診することをお勧め致します。

• 初潮年齢が早い方
• 閉経が55歳以上の方
• 乳がんに罹った方が血縁関係にいる方
• 閉経後に肥満になった方
• 避妊薬を御使用になっている方
• 成人で高身長の方
• アルコール多量摂取の方
• 放射線量暴露の方
• 喫煙される方

• 乳房にしこりがある。
• 乳頭分泌がある(血性)。
• 乳房の皮膚にくぼみがある。

マンモグラフィ検査は乳房X線撮影のことを言い、軟X線（低エネルギーX線）を用いて乳房内の乳腺や脂肪病変（石灰化や腫瘤）を見つける検査です。（透明の圧迫板で乳房をはさみ、薄く伸ばして撮影します。乳房のなるべく多くの部分を撮影するため、また少ない放射線量でがんと正常部分の区別がつきやすい画像を作るためです。）

乳腺用の超音波診断装置を用いて、乳房内部に出来たしこりについて良性、悪性を調べる検査です。また、若年者の乳腺は、マンモグラフィ（乳房X線検査）では分かりにくい場合が多く、エコー（超音波）検査が有効です。

（若年者の高濃度の乳房＜脂肪が少なく乳腺組織が密＞の方には、乳腺エコーをお勧めしています。また３０～５０歳の方には、より精度の高い検診のためマンモグラフィとの併用をお勧めします。）